世田谷区議会議員の福田たえ美です。
高齢者の補聴器の補助制度等について
「聴力低下は、友人との会話を避けるようになり、寂しい」
「補聴器が高額で、聴力が低下しても購入できない」
「他の自治体では、補聴器購入の補助があるみたい。世田谷区でもできないか?」
福田たえ美に、以上の声が届きました。
11月29日の第4回定例会で一般質問致しました。
高齢者の補聴器の補助制度等について伺います。
令和元年第3回定例会で「高齢者への補聴器購入費の補助」について、重複する点もありますが、改めて質問致します。2015年に策定された国家戦略・新オレンジプランでは、難聴が認知症の危険因子の一つに位置づけられています。
他方で、2017年の国際アルツハイマー病会議で「認知症の約35%は、予防可能な9つの要因により起こると考えられ、難聴が最大のリスク因子である」と発表しています。
世界保健機構WHOが補聴器装着を推奨する41デシベル以上の中等度難聴の段階から、日常生活での会話が聞きづらくなり、コミュニケーションで苦労することが非常に多くなると言われています。
しかし、聴力低下を補う補聴器の装着率は、欧米では30%~40%台に対して、日本では14%弱にとどまっています。その背景には、平均価格が片耳で15万円程度と高い上、障がい者の手帳を交付する重度難聴以下の中等度・軽度難聴では全額自己負担となっています。
そうした背景の中、2018年より、厚生労省と財務省の承認により、一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会が定めた補聴器適合に関する診療情報提供書の提出により、補聴器が医療費控除の対象となりました。
しかし、医療費控除が受けられることを知ってる方がどれだけいるでしょうか。周知の必要性があります。
また、医療費控除の対象外の非課税世帯などの方には、その恩恵すらありません。多くの自治体が、東京都の高齢社会対策区市町村包括補助事業を活用した、補聴器補助事業を実施しており、令和元年の第3回定例会でも強く求めて参りました。高齢者の社会参加を促進し、介護予防に力を入れる方針を打ち出している本区において、中等度難聴の非課税世帯などへ補聴器購入への補助の実現に向けて、対象の方を社会から取り残すことなく、確実に前進すべきす。
たえ美 : 2018年度から、補聴器が医療費控除の対象となっていますが、知らない区民が多いです。購入費の一部が戻ってくると知っていれば、補聴器購入を検討する高齢者も増えると思います。区民への周知を求めます。
高齢福祉課 : せたがやシルバー情報冊子や区ホームページ等を通じて、周知して参ります。
たえ美 : 非課税の方は、医療費控除の対象外となり補聴器購入費が全額自己負担となります。補聴器の平均価格が15万円であることを考えると大変負担が大きいです。区としての補聴器購入費の助成を行う「高齢者の補聴器の補助制度」の実現を求めます。
高齢福祉課 : 高齢福祉サービスの一つとして、その必要性などを議論して参ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
世田谷区議会議員 福田たえ美