公明党の推進で昨年11月に成立した無年金者救済法により、公的年金の受給資格を得るのに必要な加入期間(受給資格期間)が今年8月以降、25年から10年に短縮されます。この対象者は約64万人に上りますが、実際に年金を受け取るには請求手続きを行う必要があり、年金請求書については日本年金機構が今月末から順次、対象者に送付します。対象者や手続きのポイントなどをまとめました。
 ◆対象者◆
 救済法により新たに年金受給者となるのは、今年8月1日時点で資格期間10年以上25年未満の「65歳以上の人」や「60歳(男性は62歳)以上65歳未満で厚生年金保険の加入期間が1年以上ある人(特別支給の老齢厚生年金対象者)」です。
 資格期間は▽保険料を納めた期間▽国民年金の保険料免除期間▽年金制度に加入していなくても資格期間に加えることができる「カラ期間」――などの合計です。保険料未納期間は資格期間に含まれません。
 ◆手続き◆
 日本年金機構が2月末から7月上旬までの間に、一部を除き年齢が高い対象者から順に「年金請求書」を送付します【表参照】。請求書が届いたら必要事項を記入し、住民票などの書類を添付して近くの年金事務所や街角の年金相談センターに提出してください。加入履歴が全て国民年金の人は、市区町村の担当窓口でも手続きができます。また、本人からの委任状があれば、家族が代わって手続きすることも可能です。
 年金事務所での手続きに関して日本年金機構は、混雑を避けるため、電話相談窓口(ねんきんダイヤル)で予約してから来訪する「予約相談」を勧めています【別掲】。
 ◆支給◆
 年金は、支給するべき理由が発生した翌月分から給付が始まります。新たな対象者に対しては、まず9月分が10月に支給され、以降は偶数月に2カ月分が一括支給されます。仮に手続きが遅れても、9月分からさかのぼって支給されます。
 給付額は、主に保険料を納めた期間に応じて決まります。国民年金の場合、保険料を40年間納めると年金は満額の月約6万5000円ですが、10年間では4分の1の約1万6200円となります。
 ◆10年未満でも…◆
 資格期間10年に満たない人でも、国民年金の任意加入(60歳以上70歳未満)や後納制度などによって10年以上になれば、年金を受け取る権利が発生します。このため、10年未満の人でも年金の支給開始年齢に達していれば、年内をめどにお知らせが送付される予定です。
 一方、資格期間が10年以上あり、今年8月2日以降の誕生日で支給開始年齢を迎える人には、同年齢になる3カ月前に年金請求書が届きます。ただし、請求手続きは誕生日の前日以降となります。
 なお、今回の改正は老齢年金が対象です。遺族年金や障害年金の要件に変更はありません。



公明新聞    2017年02月28日 付け