改正政治資金規正法 Q&A

世田谷区議会議員の福田たえ美です。

改正政治資金規正法 Q&A
 
 23日に閉幕した第213通常国会では、自民党派閥の政治資金問題の再発防止に向け、改正政治資金規正法が成立しました。改正法を巡り読者から寄せられた質問について、公明党の考え方をQ&Aでまとめました。


■Q パーティーや企業・団体献金は禁止しないの?

■A 再発防止で重要なのは、議員の責任強化と政治資金の透明性向上。民主党政権でできなかった改革を実現しました。

 改正法の目的は、自民党派閥の政治資金問題の再発防止です。不正に対する抑止力を高めるとともに、政治資金の透明性を向上させ、二度と同じような問題を起こさせないことが重要です。

 改正法には、会計責任者だけでなく議員本人も責任を負う、いわゆる「連座制」の強化が盛り込まれました。これは公明党が2009年に提出した法案と同趣旨のもの。当時、与党第1党だった民主党などがなかなか審議に応じず、廃案になりましたが、今回、民主党政権でできなかった改革が15年を経て実現しました。

 政治資金の透明性確保では、パーティー券購入者の公開基準額を「5万円超」に引き下げるとともに、支払いを原則、口座振り込みに限定。収支報告書のオンライン提出の義務付けなどの改革も前進しました。

 国会審議では参考人の識者から「規制強化も必要だが、政治資金の透明化に何よりも力を注いでほしい」といった意見がありました。

 企業・団体献金の廃止に関しては、お金のかからない政治のあり方を幅広く検討する中で模索すべきテーマです。

■Q 「第三者機関」は、本当に実現するの?

■A 今回の法改正は、改革の第一歩。第三者機関は、設置することが決まり、党PTで制度設計を進めます。

 今回の法改正は、政治改革の“第一歩”です。付則に盛り込まれたものも含め、公明党は、改正法に盛り込まれた具体策を着実に実施していくためのプロジェクトチーム(PT)を設置し、「真に実効性の高い法律に仕上げていく」(石井啓一幹事長)方針です。

 中でも詳細を詰めなければならないのは、政治資金に関する独立性を確保した「第三者機関」です。公明党が提案し、実現を粘り強く訴えたことで、岸田文雄首相から「政策活動費をチェックする第三者機関を設置する」との決断を引き出し、法律に「設置する」と明記されました。

 設置時期についても、国会審議の中で、公明議員の質問に答える形で、岸田首相が「(施行日の)2026年1月1日を念頭に」と明確に答弁しました。

 公明党は、同PTで第三者機関のあり方を含めて精力的に議論し、詳細な制度設計を進めていきます。

■Q 「10年後に政策活動費の領収書公開」は意味あるの?

■A 自民と維新の間で合意したこと。第三者機関で毎年、厳しくチェックする方が効果的です。

 議員が政党から受け取る「政策活動費」について、「10年後に領収書などを公開する」とした案は、自民党と日本維新の会の間で合意したもので、公明党は全く関与していません。

 政策活動費について、公明党は、これまで一切支給していませんが、使い道が明らかにされていないため“ブラックボックス”になっていると考え、使途公開の必要性を訴え続けました。その結果、政策活動費を「どのような目的で、いつ、いくら使ったか」が分かるように、受け取った議員が「項目別の金額」と「年月」を報告し、政党の収支報告書に記載することになりました。

 政策活動費のチェックについては、10年後に公開された領収書を見るよりも、第三者機関が毎年、厳しくチェックしていく方が効果的です。こうした考え方については、岸田首相も「収支報告書の記載内容の信頼性を確保する意味で、十分検討に値する有意義な意見だ」と述べています。

■Q 衆院で賛成した維新が、参院で反対に回ったのは?

■A 維新の迷走は不可解。法案の内容が変わっていないのに、同じ党で衆参の対応が分かれるのは異例です。

 日本維新の会は、衆院では改正案に賛成したにもかかわらず、参院での採決では反対に回りました。法案の内容は変わっていません。それなのに、同一の党で衆参の賛否が分かれるのは異例のことです。

 マスコミ各社からも「維新 対自民で混迷」(19日付「毎日」)、「衆院と参院で賛否が異なった日本維新の会の迷走ぶりが際立った」(21日付「日経」)などと厳しい見方が示されました。

 維新はさらに、首相への問責決議案を提出しましたが、他党が同調することはなく、不発に終わりました。維新のちぐはぐで一貫性のない対応には、野党からも疑問の声が上がりました。

 

公明新聞 2024/06/25 

  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

世田谷区議会議員     福田たえ美

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