全国で一定水準の診療 かかりつけ医対応力向上へ 専門医と連携し研修

福田  たえ美  です。
発達障がいへの支援を一貫してリードしてきた公明党。更に、一歩前に進めていきます。

発達障がいに関する医師らへの研修イメージ幼少期における自閉症や注意欠陥多動性障がい(ADHD)などの発達障がいの早期発見に向けて、厚生労働省は来年度から都道府県と政令指定都市で、かかりつけ医となる地域の小児科医などを対象に、対応力向上を図る研修を始める。

費用は国と自治体で折半し、2016年度予算案に4400万円を計上した。どの地域においても一定水準の診療ができるようにする。

発達障がいは、生まれつきの脳機能の障がいが原因とされ、外見では判断が難しい。早期発見には、最初に相談を受け、診療に当たる地域のかかりつけ医の対応が重要だが、発達障がいに関する医師の理解不足などが指摘されている。

専門医に対する研修は現在、国立精神・神経医療研究センターで実施されている。今回予算が盛り込まれた「かかりつけ医等発達障害対応力向上研修事業」では、研修を受けた各地の専門医が地域の医師や看護師などに研修を行うことで、発達障がいについて、より正しい認識を共有し、連携を強めることにしている。

12年の文部科学省の調査によると、公立小・中学校の通常学級に通う児童・生徒の6.5%に発達障がいの可能性がある。

また厚労省によると、病院に通院している発達障がい児・者は11年度に約11万2000人だったのに対し、14年度には約19万5000人に増加。厚労省科学研究班の調査(14年4月現在)では、診療所機能をもつ児童発達支援センターは政令指定都市には複数設置されているが、20万人未満の自治体にはない。このため、発達障がいの専門医がいる医療機関に患者が集中して、長期の順番待ちとなるなど、受け入れ態勢が不十分な状況もみられる。

公明党は発達障がいを初めて法律に位置付けた発達障害者支援法の制定を推進するなど、発達障がいへの支援を一貫してリード。15年3月の衆院厚労委員会で角田秀穂氏が「早期の気付きから支援へと結び付けていくことが重要」と指摘するなど、支援体制の強化を訴えてきた。


公明新聞:2016年2月26日(金)付

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