世田谷区議会議員の福田たえ美です。
不妊治療の先進医療に助成を!
東京都は来年1月、保険適用の治療と併せて行った先進医療について、1回15万円を上限に費用の7割を助成する制度を開始する予定です。
公明党の推進で今年4月、不妊治療の保険適用の範囲が、高額な治療費がかかる体外受精や顕微授精などにも拡大された。
これにより経済的な負担が軽減し、治療を希望する人が増加する中、さらなる支援の取り組みとして、保険の適用を受けられる治療と併用できる「先進医療」への助成を進める自治体が増えている。
■全額自己負担だが利用多く
通常、保険適用対象の治療と対象外の治療を組み合わせて行うことは「混合診療」とされ、保険がきかず、全額自己負担になる。
その例外となるのが先進医療だ。
保険が適用される治療については3割負担のまま、それと併せて受けられる先進医療分は全額自己負担になる。
不妊治療では、体外受精などの成功率を上げる技術や、失敗の原因を探るための検査などが先進医療として認められており、受精卵が順調に育っているかを評価する「タイムラプス」や子宮内の細菌の状態などを調べる「子宮内細菌叢検査」など、現時点で11種類の治療・技術が、一部の医療機関で受けられる。
複数の先進医療を実施する東邦大学医療センター大森病院の片桐由起子教授(産婦人科医)は、先進医療の利用により妊娠につながるケースも多いと語る。
例えば、体外受精で受精卵を2回移植して妊娠できなかった夫婦。受精卵の移植の時期が、子宮内膜の着床時期に一致しているかどうかを評価する「子宮内膜受容能検査(ERA)」を行ったところ、着床に適した時期が一般的な時期より、ずれていることが分かり、移植のタイミングを変えることで、子どもを授かることができた。
片桐教授によると、先進医療は保険適用の不妊治療を複数回行っても妊娠につながらなかった人が利用する場合が多く、「施設によって違いはあるが、不妊治療を受ける人の3割程度が先進医療を利用しているのではないか」という。
ただ、全額自己負担である先進医療は、10万円以上かかるものもあり、片桐教授は「4月からの保険適用の拡大で治療を受ける人が増えている。負担軽減の下に、効率の良い治療が提供されることが重要だ」と語る。
■東京都、費用の7割を補助
先進医療への助成を始める自治体も出てきている。
東京都は来年1月、保険適用の治療と併せて行った先進医療について、1回15万円を上限に費用の7割を助成する制度を開始する予定だ。
対象は女性の年齢が治療開始時点で43歳未満の夫婦や事実婚のカップル。助成回数は保険適用の不妊治療と同じく、女性が39歳までなら子ども1人につき6回まで、40~42歳なら同3回までで、今年4月1日以降に受けた治療までさかのぼって助成が受けられる。都議会公明党が議会質問や知事への緊急要望などで粘り強く訴え、実現した。
■渋谷区は上乗せで保険適用分にも支援
こうした都の制度に上乗せして、さらなる負担軽減を進めるのが渋谷区だ。不妊治療助成を求めてきた区議会公明党の訴えが実った。
保険適用となる生殖補助医療(体外受精、顕微授精、男性不妊の手術)の自己負担額と、それと併せて行った先進医療の費用の合計について、1回10万円を上限に助成する。都の助成と併用できるため、先進医療を利用しても、治療費の多くが補助される。
また、保険適用の一般不妊治療(不妊の検査、人工授精など)も5万円を上限に自己負担分を助成する(1回限り)。
いずれも、申請は来年1月から。今年4月1日以降に受けた治療が対象で所得制限はない。区の担当者は「国の保険適用をきっかけに、区として充実した支援の仕組みができた」と語る。
不妊治療では、体外受精などの成功率を上げる技術や、失敗の原因を探るための検査などが先進医療として認められており、受精卵が順調に育っているかを評価する「タイムラプス」や子宮内の細菌の状態などを調べる「子宮内細菌叢検査」など、現時点で11種類の治療・技術が、一部の医療機関で受けられる。
複数の先進医療を実施する東邦大学医療センター大森病院の片桐由起子教授(産婦人科医)は、先進医療の利用により妊娠につながるケースも多いと語る。
例えば、体外受精で受精卵を2回移植して妊娠できなかった夫婦。受精卵の移植の時期が、子宮内膜の着床時期に一致しているかどうかを評価する「子宮内膜受容能検査(ERA)」を行ったところ、着床に適した時期が一般的な時期より、ずれていることが分かり、移植のタイミングを変えることで、子どもを授かることができた。
片桐教授によると、先進医療は保険適用の不妊治療を複数回行っても妊娠につながらなかった人が利用する場合が多く、「施設によって違いはあるが、不妊治療を受ける人の3割程度が先進医療を利用しているのではないか」という。
ただ、全額自己負担である先進医療は、10万円以上かかるものもあり、片桐教授は「4月からの保険適用の拡大で治療を受ける人が増えている。負担軽減の下に、効率の良い治療が提供されることが重要だ」と語る。
■東京都、費用の7割を補助
先進医療への助成を始める自治体も出てきている。
東京都は来年1月、保険適用の治療と併せて行った先進医療について、1回15万円を上限に費用の7割を助成する制度を開始する予定だ。
対象は女性の年齢が治療開始時点で43歳未満の夫婦や事実婚のカップル。助成回数は保険適用の不妊治療と同じく、女性が39歳までなら子ども1人につき6回まで、40~42歳なら同3回までで、今年4月1日以降に受けた治療までさかのぼって助成が受けられる。都議会公明党が議会質問や知事への緊急要望などで粘り強く訴え、実現した。
■渋谷区は上乗せで保険適用分にも支援
こうした都の制度に上乗せして、さらなる負担軽減を進めるのが渋谷区だ。不妊治療助成を求めてきた区議会公明党の訴えが実った。
保険適用となる生殖補助医療(体外受精、顕微授精、男性不妊の手術)の自己負担額と、それと併せて行った先進医療の費用の合計について、1回10万円を上限に助成する。都の助成と併用できるため、先進医療を利用しても、治療費の多くが補助される。
また、保険適用の一般不妊治療(不妊の検査、人工授精など)も5万円を上限に自己負担分を助成する(1回限り)。
いずれも、申請は来年1月から。今年4月1日以降に受けた治療が対象で所得制限はない。区の担当者は「国の保険適用をきっかけに、区として充実した支援の仕組みができた」と語る。
公明新聞 2022/12/08 抜粋
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
世田谷区議会議員 福田たえ美
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